この限りない愛で
共働きの私達は
あなたがパパと保育園に行くよりも、ママが先にお仕事に行く日があったね。
そんなとき、あなたは玄関から出ていつも見送ってくれたね。
ママが角を曲がって見えなくなるまで、ずっと手を振ってくれたね。
パパが家の中に入ろうと言っても聞かず、一人で大丈夫とパパを家に押し込み、あなたはママをずっと見守ってくれたね。
子は親の背中を、親は子の背中を見て時は流れる
見えなくなるまでお見送りしてくれるって言っても、本当はね、道の隅に隠れて、あなたが家の中に入るのを見守ってたんだよ。
あなたに見送られたあとに、あなたがちゃんと家に入ったか心配だったから。
親ってそういうもの。
子供は親の背中を見て育つのかもしれない。 でも親も子供の背中を見守っている。
あなたがしっかり歩けていけるように。
そして自分で自分の人生を歩むあなた。
あなたがあなたの道を歩いて、わたしとあなたの距離はだんだん離れていく。
大人になっていく愛しいあなた
いつしか、私からでは見えない景色をあなたは見ながら歩いていくことでしょう。
親が子供の背中を見守っていることを、あなたは感じることなく忘れる時期も来るかもしれない。
道は真っ直ぐじゃないから、私にはあなたの背中が見えなくなる時もあるかもしれない。
でも、それでも親はあなたが進んでいった方向を向いて、あなたのことを考えている。
あなたに幸せであってほしい。
あなたが笑顔でいてほしい。
もしもあなたが泣いていたら、あなたが泣いていることを私は知りたい。
もしもあなたが助けを求めていたら、すぐに私はあなたのところへ行きたい。
私は一人じゃない。そう感じてほしい。
私は愛されている。そう気づいてほしい。
あなたを抱きあげられたこと。 あなたと頬を合わせたこと。 あなたと手をつなげたこと。 私は今でも覚えているの。
あなたの笑顔が私のそばにあったことで、私がどれだけ救われたことでしょう。
私がどれだけ幸福な気持ちを感じたことでしょう。
どれだけ力が沸いたことでしょう。
あなたの笑顔が、
あなたの言葉が、
あなたとの時間が、
あなたとの日々が、
どれだけ私にとって幸福か。
それはあなたに伝えても伝えきれないくらい大きなもの。