キャンベルのコーンポタージュをかさ増しする

レシピ

キャンベルのコーンスープをかさ増し

キャンベルの濃縮缶スープのジレンマ

 キャンベルの濃縮缶スープは、家で手軽にお店の味を再現できる自炊の味方だと思っている。
 粉末のコーンスープと比べれば若干値段の高さも否めないが、味は間違いない。
 それに缶のデザインはおしゃれで、置いておくだけでもじんわりとテンションが上がる。
 忙しいときや買い物に行きたくないときに、さっと作れるけれどおいしい。缶だから常温で長期間保存できる。私はこういう物を勝手に「準非常食」と呼んでいる。

 キャンベルの濃縮缶スープはおいしいのだが、三人前という量が私にとってはネックだ。
 この三人前が当てはまるのは夫婦二人子供一人という三人世帯のケースだろう。
 夫婦二人だとやや余るし、私のような子供二人の四人家庭だといささか心許ない。
 もちろん一人暮らしでは量が多い。
 いったいキャンベルはどういう意図で三人前の分量にしているのだろうか。

 このようになかなか割り切れない数字のキャンベル缶であるため、四人家族の私の家庭では一考の余地がある。
 もちろん二缶使う選択肢もあるが、それでは多すぎるしコスパも微妙な気がしてくる。
 このため、キャンベルのスープはかさ増しをする必然性が出てくる。

コーンスープをかさ増しすること

 キャンベルのスープの中でなら、私はクラムチャウダーをよく使う。
 かさ増しすればドリアやパスタなどそのままメイン料理になるからだ。
 一方でコーンスープはどこまでいってもあくまでスープだ。メインの料理になるのは難しい。もちろんドリアやパスタにできないことはないのだが、個人的にはコーンの甘みが強すぎて塩分のあるおかず感がない(私は子供の頃、煮豆など甘いおかずをお弁当に入れられることがあまり好きではなかった)。
 このため、キャンベルのコーンスープのかさ増しは若干量にとどめることが多い。

コーンスープへの哲学

 キャンベルのコーンスープをかさ増しする場合、コンソメと砂糖、牛乳などを使う。
 コーンはあったら少量使う程度で、基本的に加えることはあまりない。
 コーンポタージュはコーンが溶け込んだスープであり、コーンが浮いているスープではない。
 キャンベルのコーンスープも形が残ったコーンはそこまで入っていない。
 不用意にコーンを入れすぎると、逆に増やした感が出て味気なく見える。コーンスープは具材を少なくスープ自体の濃厚さを楽しむ、いわば引き算の料理だと私は思っている。

 さらにコーンスープは、その甘みからご飯が進むスープとは言い難い。
 パン食ならともかく、ご飯(ライス)が主食となる食卓においては、コーンスープはかなり独立した存在となる。

 だからこそコーンスープは自身で完結した味付けにならないといけない。
 シャバシャバと薄く少量ある建前だけのスープではもちろんいけないし、甘ったるすぎてもいけない。ほどよい甘さと濃厚さ、それ以外のおかずを邪魔しない完結性が必要だ。

かさ増しのレシピ

 キャンベルの缶を開けて中身を鍋に入れる。
 火をかけながら少しずつ牛乳をまずは規定量足していく。
 ここで一気に牛乳を入れてしまうとダマになってしまう。

 具材が多いクラムチャウダー、スープにとろみが少ないミネストローネ。
 これら他のキャンベル缶と異なり、コーンスープはダマになりやすい。
 あくまで牛乳は少量ずつ入れ、徐々にスープの素を溶かしていく。

 充分に溶けたらここからかさ増しに入る。
 まずは牛乳を缶の半分かやや多いくらい入れる。
 ここで牛乳を入れすぎるととろみが減ってしまう。できるだけ手間をかけずにコーンスープをかさ増しする場合、缶の五から六割程度の牛乳を足すのが限界であろう。

 その後コンソメ顆粒を少し加える。一つまみを複数回繰り返しながら、味見をして慎重に調整していく。
 次に砂糖を入れていく。こちらも一つまみずつ入れながら様子を見る。
 コーンスープの甘みはコーンの甘みであり、砂糖を加えることは邪道のように思う。しかしキャンベル缶の成分表示を見ると、しっかり砂糖も入っている。だから私にとって砂糖を入れることは少量であれば許容範囲だ。
 コーンの甘みが消えない程度に砂糖で甘みを加えたら、最後はわずかな塩で味を調える。
 これで完成だ。

材料

  • コーンポタージュ缶(キャンベル)
  • 牛乳
  • コンソメ顆粒
  • 砂糖
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