苦手な人との会話はメモを取る
苦手な人への対処法
自分が苦手な人・嫌いな人と会話をする際、メモを取ることは対処法の一つだ。
もちろん、好きな人と会話をする際にメモを取っても全然かまわない。
要は人との会話でメモを取ることは、おおむねコミュニケーションを補完する処世術になるということだ。
メモを取る理由
言った・言わないの回避
苦手な人や嫌いな人との会話でメモを取る利点は複数ある。
一番大きな利点は「言った・言わない」のトラブルを回避できる点であろう。
多くの場合、苦手な人や嫌いな人との会話は噛み合っていない。(だから苦手・嫌いなのかもしれないが)
このため「あのとき言った・言わない」という認識の違いでトラブルになりがちだ。
特に相手に自信を持って「言った・言わない」と言われると、弱気な人は「そうなのかも」と思ってしまいがちだ。
メモを取ることは自分を守る客観的な記録となる。
共通認識の整理
先程書いた通り、苦手な人や嫌いな人とは会話が噛み合っていないことが多い。
これは相手との能力の違いかもしれないし、価値観の違いかもしれない。
いずれにせよ、何らかの共通認識を持てていないということだ。
お互いの認識という土台がずれていては、その上にどんな会話を重ねてもずれたままだろう。
メモを取る行為はこういった共通認識の整理に役立つ。
不思議なことに、人は同じ内容でも声に出す場合と文字に起こす場合では認識が変わってくる。
文字にすると内容をより客観的に見ることができるので、情報を整理しやすい。
相手が気をつける
メモを取ると、相手が「メモを取られている」と自覚し会話の内容を精査する。
この点もメモを取ることのいいことだ。
人から嫌われる人は、その場の感情に任せて適当なことを言うことが多い。
あるいは他の人が聞いたら首をかしげるような屁理屈で、目の前の人を丸め込もうとする人が多い。
メモを取ると、会話の内容が記録され後から他の人の目に晒される危険がある。
このため、めったなことは言えない。
メモを取ることは、相手の身勝手な発言を抑制する効果も期待できる。
時間をやり過ごせる
メモを取ることの副次的な効果として、時間をやり過ごせる点がある。
多くの人にとって、苦手な人・嫌いな人との会話は楽しくない時間だ。
できれば早く終わって欲しい。
そういう苦痛な時間への感覚を、メモを取る行為は軽減してくれる。
これはメモを取るという行為自体に意識が向いて気がまぎれるという面と、(性格は良くないかもしれないが)メモを取ることで「変なこと言ってくれたほうが後からこのメモが役に立つなぁ」と相手を内心小馬鹿にできる面からだ。
メモの取り方
メモの取り方はどのようでもいいであろう。
百円ショップで小さなメモ帳を買ってもいいし、スマホに打ち込んでもいい。
苦手な人や嫌いな人との会話は意図せぬタイミングで起こることがあるので、いつでもメモを取れるよう体制を整えておくことは重要だろう。
メモを取る際は会話を全部書き写す必要はない。
基本的には客観的な事実だけ押さえておく。
客観的な事実とは、日付や時間や場所や金額、誰が言ったかなどの責任の所在だ。
こういった点を押さえておくと、後から見返すときに情報として有用だろう。