自分で作った物を食べるということ(自炊・料理)|身体と心の健康

オムニバス(エッセイ風小説)

自分で作った物を食べるということ

料理(自炊)と健康

 自分で自分の食べる物を作るというのは、大切な営みだと思う。

 自分で自分の食べ物を作るということは大きくは二種類ある。
 一つは畑で野菜を育てるような、食材を作るということ。
 もう一つは、材料を使って今日食べる物を自分で調理するということ。

 どちらも大切だが、多くの人に関わるのが、今日自分が食べる物を自分で調理するか否か。つまり自炊に関してだと思う。

食べる物と私の身体と心

 その人の身体はその人が食べた物でできている。
 当たり前だが、教訓としてよく言われる言葉だ。
 自分の身体は自分が食べた物でできている。だから食べる物はよくよく考えないといけない。

 もう少し踏み込んで、食べる物はその人の心にも少なからず影響を与えると思う。

 適当に乱雑に済ませた食事では、心が穏やかでない人もいるかもしれない。
 愛着のある料理を丁寧に食べれば、満腹になるだけでなく心も満たされるかもしれない。

 その人の身体と、その人の心のいくらかの部分は、その人が今日食べた物でできている。

自分で食べている物がわかるということ

 心と身体の健康のために、自炊をすることは長期的には大切だと思っている。

 もちろん、私も含め多くの人が完璧な栄養バランスの食事を作れるわけではない。
 けれど、自炊には外食や中食(買ってきた物を食べる)とは違う柔軟性のようなものがある。その柔軟性が、心と身体の健康に結びつくのではないだろうか。

  例えばちょっと野菜が足りないなと思ったら足すことができるし、ちょっと量が多いかなと思えば減らすことができる。味が濃いかなと思えば調整もできる。ケミカルな化学調味料を使う割合も相対的に減るだろう。

 人間は買った物や出来合いの物であれば、量も味付けもそのまま食べがちだ。
 しかし自炊はちょっと量を減らしたり、野菜を足してみたり、味付けを変えたりしやすい。
 そういう身体や心の声を反映しやすいのではないだろうか。

 そうやって、自分が食べている物を自分でわかることは、大切な営みだと思う。

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