優柔不断の直し方と決断力

オムニバス(エッセイ風小説)

優柔不断という性格

 優柔不断は要するに悩みやすく迷いやすい性格で、性格を変えることは簡単なことではない。

 だからたぶん、決断力のある人間になるよりも、優柔不断でもグダグダにならない工夫をするほうが手っ取り早い。

 優柔不断であるということは、物事を決めることに時間がかかるということだ。
 決めないといけないタイミングで物事を決めることができない。
 優柔不断ゆえに生じるロスタイムをいかに解消するかが大切だ。

優柔不断の直し方

意思決定のタイミングを明確にする

 多くの物事は、決めたいといけないタイミングが決まっている。
 だから物事を決める締め切りを明確にするのは大切だ。

 今日の時点で来月の夕食のメニューを決める必要はない。今必要なのは今開いているメニューから何を注文するかということだ。

 意思決定は早ければ早いほどいいかと言うとそうではない。適切なタイミングというものがある。

 言わずもがな遅過ぎる意思決定は問題だが、早すぎる意思決定も「情報不足」で不毛なことが多い。

 何かを決めるときに「いつ決めるか」ということを意識することで、何かを「決めなくていい」期間も明確になる。

選択肢を減らす

 選択肢が多いことは恵まれていることだが、選択肢が多すぎるのも迷いの元となる。

 人は多すぎる選択肢は心の負担になってしまいがちだ。

 自分の中でルールを作ったり、習慣を作ったり、良い意味で選択肢を減らす工夫は優柔不断を緩和してくれる。

 ほどよく絞られた選択肢は心地良いものだ。

しないことを決める

 何をするのかと同じくらい、あるいはそれ以上に、何をしないのか決めることは大切だ。

 何かを決める精神力も、何かをする時間も、人は限られている。
 だから自分は何をして何をしないのか。
 どんなことはしないと決め、最初から断るのか。

 何かをすると決める以上に、何かをしないと決めることは時として難しい。
 特に誘惑に関してはそれが顕著だ。

 暴飲暴食や時間の浪費、ギャンブルや衝動買いといった散財、感情的な言動。
 これらとの葛藤がしばしば人を優柔不断にする。

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