高い物が良い物とは限らない|ミニマリスト

オムニバス(エッセイ風小説)

高い物が良い物とは限らない

良い物とは

 高い物が良い物とは限らない。

 日々の生活の中で良い物を使うことは、人生の充実度を高めてくれる。
 しかし値段が高い物、希少な物、高貴な物。高価な物が必ずしも良い物とは限らない。

 良い物とはその人の生活と用途に合った物を指すと思う。

その人の生活に合った物

 良い物に出会うために必要なことは、物を選ぶことよりも自分の生活を知ることだと思う。

 例えばコーヒーが好きな人がコーヒー器具を一生懸命選べば、それは長く使える大切な「良い物」になるかもしれない。
 しかしコーヒーを嫌いな人がコーヒー器具を一生懸命選んでも、それはその人の生活にとって馴染まない物だ。

 例えばランニングをするために本格的なシューズを買っても、続かなければ意味がない。その人にとってランニングをする生活習慣は合わなかったということだ。

 自分が何を大切にし、何に興味がないか。どんな生活が心地良いと感じるか。
 自分に合ったライフスタイルを見つけ出すことは重要だ。

 自分のライフスタイルが定まっていない人は、物を長く使うことができない。
 「長く使えると思える物」ばかり買って、結局は飽きてしまう。

用途が合った物

 例えば登山に仕立ての良いスーツは着ていかないだろう。
 そのスーツは「良い物」かもしれないが、登山には向かない。

 どんな物でも、シチュエーションや用途が合っていなければ台無しだ。

 シチュエーションに合わせて物を選べること。
 それは大人のたしなみであり、物を適切に使う方法の一つだ。

 「登山」に「スーツ」は極端な例だが、状況に合わせて適切に物を選ぶことは意外と難しい。

 例えばYouTubeしか見ないのに、高いスペックのパソコンは必要ない。
 どんなに華やかなドレスも、他人の結婚式では使えない。

 自分のライフスタイルと、シチュエーションに合った物を選べること。

 質の高い物を使うから生活の質が上がるのか、生活の質が高いから物の質も高いのか。
 これは卵と鶏で考え方は人それぞれだ。

 いずれにしても、自分の生活の質と物の質が釣り合っていなければ、良い物を長く使うことは難しいだろう。

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