おいしいコーヒーの淹れ方
コーヒーの淹れ方
コーヒーは日常的な飲み物なので、あまり仰々しい淹れ方を私は好まない。
だから私はドリッパーとペーパーフィルターというごくありふれた物を使ってコーヒーを淹れる。けれどそこに、労力に見合う工夫はしているつもりだ。
私は朝にコーヒーを飲むことが多い。夜のコーヒーは安眠を妨げるので私はあまり好みではない。
多くの場合、朝の時間が惜しいから、煩雑なコーヒーの淹れ方を私は好まない。
コーヒーを淹れる道具
一般的なコーヒーを淹れるなら、私はドリッパーが一番だと思っている。
シンプルな陶器のドリッパーは、最もコストパフォーマンスが優れていると思っている。
機能的にもデザイン的にもシンプルな物は、壊れにくいし流行に流されにくいし飽きがこないし価格のわりに良いものが手に入る。と私は思っている。
陶器のドリッパーはまさにそういった物の一つだと思っている。人類が発明したシンプルだが偉大な道具の一つだ。
ドリッパーは個人的には陶器を好む。ステンレスやアルミの物と比べると、熱の伝わり具合がちょうどいいし、金属臭さもない。プラスチックは色移りしやすいが、陶器は(ちゃんと手入れをすれば)そんなことはない。
ドリッパーは台形を逆さまにした形で、底の穴が一つの物がおすすめだ。
世の中のドリッパーは三つ穴の物が多いが、こちらはコーヒーが流れ落ちる速度が速く味を一定に保つことにコツがいる。一方で一つ穴は安定しやすい。私は手際が悪くても扱える道具が好きだ。だから私は一つ穴のドリッパーを愛用している。
そしてドリッパーにはペーパーフィルターを使う。ドリッパーを台形にしていたのはこれが理由だ。ペーパーフィルターは台形が最も手に入りやすいし一枚当たりの値段も安い。
レシピ
マグカップにドリッパーを置く。ドリッパーにペーパーフィルターを、ペーパーフィルターをにコーヒー粉を入れる。
私はコーヒー豆を淹れる直前に挽くこともあれば、すでに挽いてある物を使うときもある。そのときの時間と気分と買い置き次第だ。
しかしどのような場合でもお湯は沸騰したばかりの熱湯を注ぐようにしている。これはコーヒーを淹れる上で大切だし、ケトルでお湯を沸かすことは大した手間じゃない。中途半端な温度では、コーヒーが満足に抽出されない。
お湯はマグカップ一杯に水を入れ、それをケトルに入れて、少しだけ水を足して沸かすことをお勧めする。沸かすお湯をカップ一杯分にすることで、コーヒーを淹れる際にマグカップから溢れることを防ぐことができる。多くのマグカップは透明ではないから、大量のお湯はうっかり溢れさせてしまう危険をはらむ。一方で、コーヒー粉が水分を吸う分、実際にマグカップに落ちる量は減るから、その分の水を足している。
お湯は始めに少しだけ垂らし、コーヒー粉に水分を吸わせる。そのあと円(あるいは渦)を描くように少しずつお湯を注ぐ。一つ穴のドリッパーはお湯が比較的ゆっくり落ちるから、焦ることはない。むしろお湯を早く注ぎ過ぎてこぼれないようにしないといけない。
こうして丁寧だが簡単な淹れ方によるコーヒーが出来上がる。
簡単であることと、丁寧であることは、両立することなのだ。