カルボナーラのコツ
カルボナーラを作るとき、パスタをどうするかということを解決できれば九割は完成したと考えていい。
カルボナーラに使うパスタはどれにするか。
もちろん普通のパスタでも構わない。それが好きなら、話はそれで完結する。
しかし人によってはフェットチーネを好む場合もあるだろう。あの平べったい麺はカルボナーラのソースと相性がいい。
フェットチーネを好む人が普通のパスタ(スパゲッティ)でカルボナーラを作ってしまえば、それはお店で食べるカルボナーラの下位互換でしかなくなってしまう。
だからフェットチーネが好きな人は、家でカルボナーラを作るときにフェットチーネを使うことが大切だ。そしてそのためには、いかに日常の中でフェットチーネを手に入れるかが大切だ。
多くの場合、フェットチーネは他のパスタと比べて値段が高い。あるいはお店にそもそも置いていない。そのため、フェットチーネを買うなら割高な物を買うか、いつもは行かないようなスーパーに行くことになりがちだ。
しかしそれは非日常的な営みであって、日常には落とし込めない行為だ。
自炊は日常だ。非日常な自炊は続かない。
普段の食材、普段のお店、普段の調理。
そんな日常から生まれる食事がおいしいなら、平凡だけれど幸せなことだ。
だからカルボナーラを作るなら、いかにしてフェットチーネを手に入れるかが大切だ。
私の場合は週末によく足を運ぶスーパーでそれを見つけた。そのスーパーは通勤ルートから外れているから仕事帰りは行かないが、品揃えがいいから休日によく通っていた。そこにあったフェットチーネは量も値段も適切で、私の生活の中に溶け込んでくれそうだった。
本格的だけれど簡単なカルボナーラのレシピ
フェットチーネを茹でる
私は一端ケトルで沸かしたお湯を大きめの鍋に入れて火にかける。ケトルでお湯を沸かすのは、時短と光熱費の節約のためだ。
フェットチーネは他のパスタと異なり丸まった状態で乾燥しているから、普通のパスタを茹でるときよりもお湯の深さが必要だ。私は沸騰したお湯に一つまみを塩を入れた後、そっとフェットチーネを入れていく。一人分なら丸まったフェットチーネを二個から三個ほど入れればいい。私は少し迷ったが、今日は三個入れることにした。
普段あまり使うことのないフェットチーネを食べるときは、出し惜しみせずたっぷり食べたい。家でもフェットチーネのパスタを食べられるという心理的な満足感も重要だ。
カルボナーラソースを作る
フライパンを火にかけ、油を少し、ニンニクを炒める。ニンニクは刻んだものをひとかけ。ニンニクに十分火が通ったところで厚切りのベーコンを入れる。ニンニクとベーコンの香りは間違いない。
フライパンでベーコンを炒めながら、一方でボウルに牛乳を入れて卵を割り入れる。二つをかき混ぜながら塩と顆粒コンソメを適量。卵一個に対する牛乳の量は特段決めていないし毎回測ってもいない。ただ牛乳が多すぎると濃厚さが損なわれるし、反対に少なすぎるとフライパンに入れたときに熱で卵が固まってしまう。適量を見極めなければいけない。これらに加えてピザ用チーズを少し入れる。これで火を通す前のカルボナーラソースは完成だ。
一般にカルボナーラには粉チーズを使う。しかし私は他のチーズで代用することが多い。粉チーズは料理の仕上がりに少しかけるぶんは問題ないが、料理の材料として使っていると本当にあっという間になくなってしまう。そのため私はピザ用チーズ、あるいはとろけるチーズを使ってカルボナーラを作ることが多々ある。粉チーズと比べるとややダマになりやすい点は否定できないが、慌てずに火を通していけば大丈夫だ。
ベーコンがこんがり焼けたらカルボナーラのソースをフライパンに入れる。ここからは火加減を弱める。沸騰してしまわないようほどよい温度でソースを加熱していく。
パスタをあえて盛り付ける
ソースが加熱されたら今度は フェットチーネを入れていく。麺がちぎれてしまわないよう、優しくしかし均一にあえていく。
そしてお皿に盛り付ける。最後に黒コショウをかける。カルボナーラと黒コショウの愛称は本当にいい。私はいつもついつい多めに入れる。
こうして私のカルボナーラは完成する。
材料
- パスタ(フェットチーネ)
- サラダ油(あるいはオリーブオイル)
- にんにく
- ベーコン
- 卵
- 牛乳
- コンソメ顆粒
- ピザ用チーズ(あるいはとろけるチーズ、あるいは粉チーズ)
- 塩
- こしょう