いかがでしたかブログとは?
いかがでしたかブログの意味と位置づけ
いかがでしたかブログとは、PV(閲覧数)を稼ぐことだけに注力し、内容自体は薄いブログの俗称である。
文章を「いかがでしたか?」などで締める形式をとることが多いため、このような名称で呼ばれることが多い。
いかがでしたブログという名称は、そのブログを揶揄する・批判する意味で使われることが多い。
これは冒頭で述べた通り、いかがでしたかブログは閲覧数を稼ぎ広告収入を得ることに特化するため、本文の質よりも人目に付くキャッチーさを優先するためだ。
このため見る側・読む側にとっては知りたい答えが結局見つからない肩透かしを食らうことが多い。
いかがでしたがブログはなぜ生まれたのか
いかがでしたかブログの問題が顕在化してきた背景には、キュレーションメディア(いわゆるまとめサイト)も含む過剰なSEO対策があるだろう。
インターネットが普及するに従い、検索結果の上位に自サイトが表示されるいわゆるSEO対策が重要視されていった。上位に表示される方がたくさんの人が見てくれるし、たくさんの人が見てくれれば広告収入が入るからである。
本来なら内容を充実させ読者を獲得していくことが健全なSEOなのだろうが、多くのサイトでは検索アルゴリズムのハックに注力することとなる。
つまり「内容は二の次で閲覧数を稼ぐことが目的」になるわけだ。
以下に、いかがでしたがブログの文体や形式の例を挙げる。
いかがでしたかブログの例
キャッチーなタイトル
「○○(芸能人)が不倫をした本当の理由を調べました!」
このようなタイトルはいかがでしたがブログの典型例と言える。
話題になっている芸能人という、誰もが検索してしまうような検索ワード。
「本当の理由」といった人の好奇心を煽るような表現。
そして「調べました!」というあくまで当事者・専門家ではないという責任逃れ。
タイトルに工夫をすることはどのようなメディア・創作物においても大切ではあるが、とりわけいかがでしたかブログはタイトルと本文の質の乖離が大きいことが特徴と言えるだろう。
冗長な本文
いかがでしたかブログは無駄に本文が長い。
これはSEO対策として文字数が短いより長いもののほうが優遇される傾向があるためだ。
無駄に文字数を稼ぐため、相対的に内容が薄い。
いかがでしたかブログがしばしば「原液を何倍にも薄めたようなジュース」と例えられるのはこのような背景からだろう。
結論までが長い
いかがでしたがブログは結論を最初に言わず、できるだけ引き伸ばす。
これは内容が薄くても読者に最後まで閲覧させるためだ。
例えば「○○(芸能人)が不倫をした本当の理由を調べました!」というブログでまず「○○(芸能人)とは?」という項目で本文をかさ増しする場合がある。
多くの人は○○(芸能人)という人を知っている上でそのページを見ているのだが、いかがでしたかブログはそういった前置きが長い。
無駄なフレンドリーさ
これはいかがでしたかブログの固有の特徴ではないが、傾向としてやけにフレンドリーな文体をとることが多い。
「□□っておいしいですよね!」「私も△△ってよく観るんです」など読者に語り掛ける・共感を得たいような書き方がその例だ。
無駄なフリー画像
いかがでしたかブログは本文と関係ない画像が挿入されていることが多い。
これもSEOで画像があるコンテンツのほうががわかりやすい内容になっている可能性があると評価されるためだ。
画像はおおむねフリー素材で、例えば人が疑問を呈している表情の画像など、使い勝手はいいがなんの説明にもなっていない物が多い。
無駄な装飾
キャラクター同士がふきだしで会話をしている形式。
過剰な内部リンク。
などなど、いかがでしたかブログは不必要な見せ方・装飾が多い。
結論のない結論
いかがでしたがブログの多くは「わかりませんでした」「実際は何とも言えないようです」「現状は不明です」など結論のない結論で終わる場合が多い。
そもそもいかがでしたかブログは、閲覧数を稼げる話題に飛びついているだけである。
このため書き手が当事者・専門家ではないことが多い。
当然と言えば当然だが、そういう書き手が何か有益な情報・結論を提示できるわけもない。
責任逃れの締めの言葉
いかがでしたかブログは「いかがでしたか?」「今後の○○さんの動向が気になりますね!」など、読者に共感を求めるような言葉で締めることが多い。
もちろん、こういった表現自体が悪いわけではない。
しかしながら、こういう読者への投げかけは結局のところ「内容の薄い記事への責任逃れ」が根底にあり、それがにじみ出た結果と言えるのではないだろうか。
いかがでしたかブログを除外(ブロック)する方法
いかがでしたかブログへの対策・除外(ブロック)する方法は二種類ある。
検索アルゴリズムの強化と検索リテラシーの向上である。
前者の検索アルゴリズムはGoogleなど大企業がやることで個人ができることではない。
このため個人ができることは後者の検索リテラシーの向上である。
つまり情報を見極める力をつけるということだ。
例えば半角のマイナスを入れて「-いかがでしたか」とする除外検索。
これでいかがでしたかで締めるブログを検索から除外できる。
他には、公的機関の情報のみを調べるため「go.jp」で検索するというドメインをしぼる方法。
あるいは、Google Scholarなどでの論文検索なども有意義だろう。
いずれにせよ、いかがでしたかブログは手を変え品を変え閲覧数を稼ぎに来る。
例えば「いかがでしたか?」を排除して、先ほどの除外検索をすり抜けるなどである。
このため結局は小手先のテクニックではなく、情報を見極める力が読者側には求められるだろう。
何をもっていかがでしたかブログとするかは、定義が難しいからである。
このページもひいて見ればくだらないテーマについて書いたくだらない文章である。
だから以下の言葉で締めくくるのがふさわしいだろう。
いかがでしたか?今後のインターネット界隈の動向が気になりますね!