愛することについて
愛することは難しい
愛することは難しい
子供への愛も
家族への愛も
恋人への愛も
愛することは難しい
べたべたすることも
距離を保つことも
愛することだから
もっとどういう形が 一番いい愛なのか
愛することは難しい
愛するとき以上に
もっと愛したいと思うとき
愛することは難しい
恋ってどんなものかしら
恋とはどんなものかしら
結婚ってどんなものかしら
二人で暮らすってどんなことかしら
一緒に歳をとるってどんなことかしら
いずれにしても
いくつになっても
無邪気でワクワクした好奇心を忘れずに
優しく人に接することができたなら
それは幸せなんじゃないかしら
他人を理解するということ
別々の人格を持った、別々の人間だから、
きっと他人が他人を理解するなんて難しい。
理解できるという傲りが、他人への無理解を生むかもしれない。
私とあなたがそうあるだけ。
それはきっと諦めではなくて、
見放したわけでもなくて、
失望ではもちろんなくて、
私とあなたの、
長く一緒にやっていくための、
作法のようなものなのだと思う。
けれどそれでも、
あなたを理解したいと思うのはなぜだろう。
私を理解してほしいと思うのはなぜだろう。
あなたにとって一番大事な価値観を、
私にとって一番大事な価値観を、
一緒に共有したいと思うのはなぜだろう。
あなただけでいいから、
世界で一人だけ、
あなたとだけは、
理解し合いたいと思うのはなぜだろう。
おはよう、おやすみ
朝起きてあなたにおはようと言って、
夜眠るときにあなたにおやすみと言って、
そうやって日々を一緒に過ごせることは、
ささやかだけれどこんなにも幸せなことなんだ。
日常の繰り返しは日常の積み重ねでもあって、
決して消えていくものではない。
百回おはようと言えば百回分の思い出が、
百回おやすみと言えば百回分の感情が、
きっと私に積み重なっていく。
そうやって、私の中にかけがえのない人生が築かれていく。