わかりやすくて使える「パレートの法則」

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パレートの法則

パレートの法則とは

 パレートの法則は「80:20の法則」とも言われる。

 パレートの法則とは、結果の8割は過程の2割から生み出されているという法則だ。

 企業の利益の8割は、2割の商品から生み出されている。
 仕事の成果の8割は、2割の社員から生み出されてる。
 成果物の8割は、かかった時間の2割で生み出されている。

 パレートの法則における「80:20」とは、あくまで便宜的な数字だ。
 それは状況によって70:30かもしれないし、85:15かもしれない。

 パレートの法則で重要なのは、結果と労力は1:1対応ではないという示唆・教訓である。

パレートの法則の具体例

 ある雑貨屋に100個の商品があったとする。
 そして雑貨屋の売り上げは毎月100万円としよう。

 このとき、人は無意識に100個の商品がある程度は均等に売れていると思う。
 しかし実際は違う。毎月の売り上げの8割、つまり80万円の利益を出しているは20個の人気商品だ。
 それ以外の商品はほとんど売れない。

 多くの場合、結果を構成する要素には偏りがある。そしてその偏りは思ったよりも大きい。

 パレートの法則から学べることは、ある種の努力の仕方だ。
 結果の8割に直結する過程の2割を見出し、そこに注力する。
 それがコストパフォーマンスの高い努力と言えるだろう。

パレートの法則の皮肉

 皮肉なことに、会社で支払われる給料のうち、大部分は一部の重役達が受け取っているのだろう。
 人件費の8割は2割の社員に支払われているというわけだ。

 会社が生み出した利益の8割は2割の上層部が受け取る。
 会社の労働力の8割は2割の優秀で頑張っている社員が生み出している。
 会社の生産性の8割は2割の時間から生み出されており、残りの時間は無駄な会議や慣習で消費される。

 世の中はなんとも不均衡で不平等なものだ。

 会社の8割のミスは、2割の社員から生み出されている。
 会社の8割のクレーム処理は、2割の顧客に関わるものだ。
 会社の8割の非効率は、2割のシステムや老害が関わっている。

 世の中はなんとも不均衡で不平等なものだ。

 僕の労働時間の8割は、こういうくだらないことを考えている。

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