「ああすればよかった」と言ってくる人とは関わらない

オムニバス(エッセイ風小説)

「ああすればよかった」「こうすればよかった」

他人を自分の思い通りに動かそうとする人

 ああすればよかったのに。
 こうすればよかったのに。

 そういう言い方をする人と接するとき、私は気をつけるようにしている。

 過去の出来事を掘り返して、そのことを指摘する。
 過去は変えられないから、多くの人は過去のことを言われれば言われるがままになってしまう。

 ああすればよかったのに。
 こうすればよかったのに。

 そういう言い方をする人の中には、他人を自分の思い通りに動かそうとする人がいる。

自分にとって都合の良い出来事

 他人を自分の思い通りに動かそうとする人は多い。

 彼ら・彼女らは、「こうすればよかったのに」と過去のことを指摘して、相手に認めざるを得ない状況を作る。
 ある種の物事を認めると、人はその人の言ってくること全てが正しいことのように錯覚する。

 他人を自分の思い通りに動かそうとする人は、自分にとって都合の良い、過去の出来事や変えられない出来事を引き合いに出すことが多い。

他人ではなく自分を動かすために

 他人を動かしたいなら過去のことを指摘したらいい。
 自分を動かしたいなら未来のことを見据えたらいい。

 私はそのように思っている。

 あのとき○○だったから□□だ。
 過去のことを指摘すれば、それは変えられない出来事だからある種の説得力がある。事実に基づいているというわけだ。

 ○○のために、これから□□をする。
 けれど変えられない過去に囚われていては、なんともモチベーションは上がらない。
 人が主体的に動くには、きっと未来を見据えることが必要だ。

 他人に動かされるのではなく、自分で動きたい。
 他人を動かすのではなく、自分を動かしたい。

 過去の過ちを指摘して今を制御するのではなく、
 未来の可能性のために今を動き出したい。

限りある時間を

 自分が今からできること。
 今この瞬間からできること。

 そういうことを見つめることが大切だ。

 時間は絶えず流れていて、人生は有限なのだから。

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