拝啓 迎春の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。|時候の挨拶の定型文と例文

オムニバス(エッセイ風小説)

時下、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。

拝啓 迎春の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 一月となり、ご家族様で楽しい新年をお迎えのことと思います。
 本年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い致します。

 あるいは二月を迎え、
 厳寒の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 立春とはいうものの、まだまだ厳しい寒さが続いております。
 皆様におかれましても冬の寒さにくれぐれもご自愛ください。

 あるいは三月となり、
 早春の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 朝晩はまだ冷えますが、日を重ねるごとに春の訪れを感じております。
 皆様の健康で穏やかな日々と、心地良い春の訪れをお祈りいたしております。

 あるいは四月となり、
 陽春の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 桜の花が舞う美しい季節となりました。
 また皆様のお花見にお邪魔できたらと思います。

 あるいは五月となり、
 新緑の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 すっかりと暖かくなり、レジャーの季節となりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
 またフットサルをご一緒させてください。

 あるいは六月となり、
 梅雨の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 晴れ間が少ない今日この頃ですが、そのぶん道端に咲く紫陽花の色が美しい季節となりました。
 湿度が高い毎日ですが、お元気にお過ごしください。

 あるいは七月となり、
 盛夏の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 蝉の声もずいぶんと大きくなり、お子様方においては楽しい夏休みをお迎えのことと存じます。
 皆様のご健勝をお祈り申し上げます。

 あるいは八月となり、
 納涼の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 残暑厳しき折、いかがお過ごしでしょうか。
 ご一同様のご健康をお祈り申し上げます。

 あるいは九月となり、
 初秋の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 街路樹には時折紅葉も見え、すっかり秋らしくなってまいりました。
 今後ともご指導・ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

 あるいは十月となり、
 紅葉の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 コスモスも咲きみだれ、すっかり秋の穏やかな季節を感じます。
 今後とも引き続きお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。

 あるいは十一月となり、
 晩秋の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 少しずつ寒さも感じますが、このたび無事に退院となりました。
 まずは取り急ぎご報告申し上げます。

 あるいは十二月となり、
 師走の候、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 年末年始に向けて何かとお忙しいことと思います。
 折り返しご一報賜りたくお願い申し上げます。

 あるいは通年、
 時下、ますますのご清栄のこととお慶び申し上げます。
 時候の挨拶とは難しいもので、ついついネットで検索してしまう今日この頃です。
 誰かの言葉をそのまま書いた文章に、どれだけの意味があるかといえば意味はないのかもしれません。あるいはそういった労力を払うことに、一定の意味はあるのかもしれません。
 少なくとも私は定型的な時候の挨拶に何の感慨も湧かないのが正直なところです。
 それでも誰かに宛てて時候の挨拶を書いているのは、私なりの社会との折り合いのつけかたの一つなのかもしれません。
 時節柄、皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。

敬具

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