文章構成の型・パターンの例|起承転結・PREP法・パラグラフライティングetc

コラム

文章の書き方

 基本的に、文章は好きに書いたらいいと思う。
 しかし書き方に迷ったとき、より良い文章を書こうと試行錯誤するとき、文章の型のようなものを知っておくとヒントになる場合がある。

 文章の型は様々あるが、例えば以下のようなものがあるだろう。

  • 起承転結
  • PREP法
  • パラグラフライティング
  • IMRAD
  • 三幕構成

文章の型の種類

起承転結

 漢文をルーツとする型であり、文字通り起・承・転・結の四つから成る。

  • 起:物語の前情報やきっかけ
  • 承:物語の山場・盛り上がり
  • 転:物語がこれまでとは違った視点で語られる
  • 結:物語の締めくくり

 起承転結は小学校の国語の授業などで聞いた人も多く、有名な文章の型と言えるだろう。
 しかしながら、起承転結の文体は論理的な説明文には向かない。

 上記の通り起承転結は事の発端から語り物語が徐々に広がりを持つ形をとる。
 このため「いいから結論を先に言え」といったシチュエーションでは不向きなのだ。

 起承転結は物語の情緒をゆっくり味わうような際に有効であろう。

PREP法(プレップ法)

 PREP法は結論から先に言う端的な文章表現であり、ビジネスシーンなどで有効だろう。
 PREP法は四つの構成の頭文字を取った名称であり、具体的には以下のようになる。

  • Point:結論
  • Reason:理由
  • Example:事例、具体例
  • Point:結論を繰り返す

 PREP法は結論を先に言うわかりやすさ、理由や具体例を含める論理性・客観性からプレゼンテーションなどで重宝される。知識を人に説明する際も有効であろう。

パラグラフ・ライティング

 パラグラフ・ライティングとは一つの段落には一つの内容を書くことを原則とした文体である。
 より具体的には序論・本論・結論の三つの要素から成る。

  • 序論:その文章において最も伝えたいことを書く
  • 本論:序論の根拠・理由を書く(本論は複数設けられる)
  • 結論:全体のまとめを書く

 結論を先に言ってその後に理由を言うという意味では、パラグラフ・ライティングはPREP法と共通する部分もある。
 パラグラフ・ライティングとPREP法の違いとしては、パラグラフ・ライティングのほうがより広く・具体的な方針が示されている点であろう。

 冒頭で述べた通りパラグラフ・ライティングは一つの段落で一つのことを語る(この段落単位をパラグラフと言う)。
 一つの段落であれもこれも複数のテーマを扱ったり、逆説的な内容を含めたりはしない。
 このためパラグラフ・ライティングで書かれた文章は各段落をざっとかいつまんで読んでも内容がだいたい理解できるようになっている。
 この簡潔さ・わかりやすさがパラグラフ・ライティングの特長と言えるだろう。

IMRAD(イムラッド)

 IMRADは問題提起をし方法論を語る、論文などで用いる型である。
 IMRADもざっくりとは各要素の頭文字を取ったものであるが、これらにタイトル(T)や要約(A)、まとめ(C)を付け足したスタイルで運用されることが多い。

  • T:タイトル
  • A:要約
  • I:問題提起
  • M:方法
  • R:結果
  • D:考察
  • C:まとめ

 IMRADは方法論も含めて客観的に書く際に重宝する。まさに論文の書き方であろう。
 一方で普段の会話やちょっとした説明には敷居が高いかもしれない。

三幕構成

 演劇や映画などの物語によく用いられる型である。
 具体的には序盤・中盤・終盤の文字通り三幕で構成される。

  • 序盤:物語の世界観や設定の導入部
  • 中盤:対立や困難な出来事など物語の盛り上がり
  • 終盤:物語の問題が解決される締め

 三幕構成においてそれぞれの時間は1:2:1程度が目安とされているが、この限りではない場合もある。

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