連載小説 僕達にとって大きなことと小さなこと 本編僕達にとって大きなことと小さなこと「浅田?」 高橋と再び会ったのは高校一年の冬だった。学校から家に帰る途中の電車の駅。改札を抜けようと定期を出していると、後ろから声をかけられる。振り向けば、そこには高校生の高橋がいた。お互い見た目は多少... 2023.07.19 連載小説 紫陽花と小学校と孔雀
連載小説 小学校を卒業するということ 本編小学校を卒業すること 卒業式。 普段とは違う服で、普段とは違う一日。 正直、校長先生の話や卒業証書を友達が受け取るのを待っている時間は退屈で、卒業式は僕の中で思ったよりも「ただ座っているだけの時間」だった。何かを思ったり、何かを考えたり... 2023.07.17 連載小説 紫陽花と小学校と孔雀
連載小説 誰かと話すにはタイミングがいる 本編孔雀小屋の掃除「あそこの家の人って、地主さんなんだって」高橋が言った。「じぬしさん?」僕は聞き返す。「土地を持ってる人ってこと。お金持ちってこと。お母さんが言ってたんだ。」「へぇー」 僕は高橋のくれた情報に頷く。スプリンクラーが自動で水... 2023.03.10 連載小説 紫陽花と小学校と孔雀
連載小説 機嫌が悪い人をそっとしておいてあげるということ 本編紫陽花とスプリンクラー 小学校の通学路にあった豪邸は、庭にスプリンクラーが設置してあった。 豪邸はレンガの塀に囲まれているけれど、斜面に位置していたため僕が坂道を上っていると少しだけ敷地内を見ることもできた。別に覗いていたわけではないけ... 2022.06.24 連載小説 紫陽花と小学校と孔雀
連載小説 自分に変化がないと、他人の変化に人は嫉妬する 本編小学校の孔雀小屋 僕の小学校では孔雀を飼っている。 正確には、僕が通う小学校ではウサギとメダカと孔雀を飼っている。校舎が取り囲むようにしてできた中庭に孔雀の飼育小屋はあり、そこに雌の孔雀が一羽、雄の孔雀が二羽飼育されていた。 孔雀は五年... 2022.06.20 連載小説 紫陽花と小学校と孔雀
連載小説 高橋と僕と小学校の孔雀小屋 本編高橋の噂 高橋があの白い家に何度が出入りするようになって、ほどなくして噂が流れた。 高橋には彼氏がいて、その彼氏の家はあの白い家で、高橋は彼氏に会いに行っているのだ。 そんな噂が誰からともなく流れた。高橋はその噂を否定したが、その言い方... 2022.06.17 連載小説 紫陽花と小学校と孔雀
短編小説 紫陽花と小学校の孔雀 プロローグ郷愁的紫陽花 小学校の頃の通学路で僕はよく紫陽花を見かけた。 僕の通っていた小学校の近くには、誰が住んでいるかわからない豪邸があって、その豪邸を僕は六年間毎日のように目にした。豪邸は斜面に位置する広い敷地に建っていて、家以上に庭が... 2022.06.14 短編小説連載小説 紫陽花と小学校と孔雀