会社員の皮肉と風刺
上司の皮肉
上司は言った。「上の人間は現場をわかっていない」
上司は言った。「上の人間は責任を取りたがらない」
上司は言った。「上の人間は古い価値観を現場に押し付ける」
僕は上司が自己紹介をしているのかなと思った。
会社の飲み会
私は会社の飲み会が好きじゃない。
けれど会社の飲み会に行かないと、送別会や歓迎会に行かないと、会社の上司から嫌われる。
自分が辞めるときに誰も来てくれないぞと脅される。
自分が会社を辞めるとき、送別会はしなくてもいいんだけどなぁ。
でも、会社の慣習で送別会をすることは決まっていて、だから私の送別会も、私が望む望まないにかかわらず勝手に予定される。
人が集まらない送別会を勝手に開かれる。
自分が辞めるときに人が集まらないと悲しいだろう。暗にそんなふうに言われる。
別に送別会しなくてもいいんだけどなぁ。
社会では通用しない
そんなの社会では通用しないと上司は言った。
けれど同僚や先輩達は「それくらいいいのに」と思っていた。
そんなの社会では通用しないと上司は言うけれど、あなたが許可してくれればなんの問題もないのだけれど。
厳しくて堅苦しくてくだらない社会は、「社会では通用しない」と言っている人間が作っている。
ほうれんそう(報告・連絡・相談)
「社会人として『報告』『連絡』『相談』、つまり『ほうれんそう』は基本だ」
ある日、上司はそう言った。
翌月、僕の配属が急遽変わった。その件について、僕はなんの報告・連絡・相談も受けていなかったのだけれど。
残業
会社に五分遅刻した。僕は上司に怒られた。
会社に定刻に出社した。仕事は早めに来るものだと僕は上司に怒られた。
会社で定時より五分早く帰った。僕は上司に怒られた。
会社で定時に帰った。みんなが残業しているのに身勝手だと僕は上司に怒られた。
会社で出社時刻より五分早く業務を始めた。残業代は出なかった。
会社で退社時刻より五分過ぎても仕事をしていた。残業代は出なかった。
僕が時間を過ぎると会社や上司は怒るのだが、
会社や上司が時間を過ぎることを強いても僕には謝ってはくれないらしい。