年賀状を捨てることについて

オムニバス(エッセイ風小説)

年賀状を捨てることについて

年賀状を捨てるタイミング

 私は毎年、五年前の年賀状を捨てている。

 私は間近五年分の年賀状をとっており、新しい年の年賀状が来たら最も古い年の年賀状を捨てる。
 新しい年賀状が届いたら、押し出されるように古い年賀状が捨てられていく。

年賀状の保管の仕方

 私は年賀状をその年ごとに分けて保存している。
 幸い私の交友関係はそこまで広くなく、届いた年賀状がそこまで分厚くなることはない。
 私はその年に届いた年賀状を茶封筒に入れ、封筒の表面に何年の元旦なのかを記載しておく。
 私は五年分の年賀状を保存しているので、この茶封筒が五つある。

年賀状の保存期間

 私は年賀状を過去五年分保存し、新しい年の物が来たら最も古い物を捨てている。
 なぜ五年分なのかと言えば、正直特に理由はない。なんとなくきりのよい数字だなと思って五年にしてみて、それが続いているというだけのことだ。

 だから年賀状の保存期間は、人によってそれぞれだと思う。
 二、三年分で充分だという人も当然いると思う。

 たぶん重要なのは、その人にとって捨てて困らない時期はいつからなのかということだろう。

 年賀状の類を捨てるときに悩むのが、「あとから必要になるのではないか」ということだ。

 このような悩みは、おおむね時間が解決してくれる。
 つまり、「〇〇年経っても使わなかったのだから、もう使わないだろう。仮に使っても、こんなに長く保存などしていてはキリがない」と思える時間はその人にとってどのくらいなのか、ということだ。

 私の場合、今のところその期間が五年だった。今のところ五年前の年賀状を引っ張り出して、それが役に立ったことはない。
 もし仮に今後、五年前の人間関係が必要で、年賀状を引っ張り出すことになったら、私は年賀状の保存期間を六年にするかもしれない。その場合でも、大して保存場所のスペースは変わらない。なぜなら私は年賀状を一定のサイクルで捨てているからだ。

 大切なのは、物を捨てる際に、自分が迷わなくてすむ一定のルールを設けていることだと思う。

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