スタートアップ企業
うちの会社は業務を効率化し仕事のパフォーマンスを上げるために様々な取り組みを行っている。
まずは出勤管理。アプリ化されたタイムカードにて社員の出退勤時間を分単位で管理している。
これにより不要な残業やサービス残業を防止し、会社と社員双方にメリットをもたらしている。
どうしても必要な残業についても届け出により許可は出している。残業をしてでも成果を出したい社員のモチベーションを維持することも大切だ。しかし残業の強制はブラック企業の始まりだ。うちの会社では残業は事前申請として、社員に過度な負担がかかっていないか上司が慎重に判断する。
有給休暇取得の際はまだ書類での届け出が必要だが、別に休暇取得表をデジタルデータで用意している。これにより社員の有給休暇の消化状態は明確になり、未消化の有休を積極的に消化できるようにしている。加えてクラウド上の共有スケジュールにデータを入力し、メンバーの出勤状況がわかるようになっている。
日々の業務については社員全員がチェックシートを作成。チェック方式なので記入は簡単でそれでいてケアレスミスを防ぐのに役立っている。
仕事の効率性は社員によって異なる。仕事ができる社員を見習うこと・うまくいくやり方をみんなで情報共有することはチームとして大切だ。
このため社員は全員日報をつけていて、そこに一日で行った業務内容や時間配分、工夫した点などを記入してもらっている。
このシートを基に週に一回のミーティングにて情報共有を行う。もっともパフォーマンスを出せている社員にはその工夫についてプレゼンテーションソフトにて発表してもらい、最も仕事効率が悪かった社員についてはその発表を基に改善点を考えて提出してもらっている。
にもかかわらず、会社の業績が振るわないのはなぜだろう。私は現場に聞いてみた。
「おそらくですが」部下は言った。「日報や届け出など、利益に直接関わらに雑務が多いからだと思います。残業も届け出が必要で煩雑なので、結局みんな申告しないサービス残業を強いられていますし」