「あなたのせいじゃない」「あなたのおかげ」と言える人になる

オムニバス(エッセイ風小説)

「あなたのせいじゃない」と「あなたのおかげ」

優しいということ

 大切な人に悲しいことがあったとき、
「あなたのせいじゃない」と言ってあげられる人になりたい。

 大切な人と嬉しいことがあったとき、
「あなたのおかげ」と言える人になりたい。


 それは一つの、「優しい」ということの形だと思う。
 そういう優しい人間でありたいと、私は思う。

あなたのせいじゃない

 自分にとって大切な人が、何かで悲しんでいるとき、「あなたのせいじゃないよ」と言える人になりたい。

 人は悲しい出来事で心を痛める。
 そしてその悲しい出来事が、自分のせいで起こった思ったとき、人はもっと心を痛める。

 自分が悪いんだ。
 自分のせいなんだ。
 自分はダメなんだ。

 そんなことないよ。

 その人のいいところをたくさん知っている私は、そう言ってあげたい。
 大切な人が「自分のせいだ」と悲しんでいるときに、「あなたは悪くない」と寄り添える人間になりたい。

あなたのおかげ

 大切な人に嬉しいことがあったとき、
 あるいは、大切な人と一緒に嬉しいことが起こったとき、
 「あなたのおかげだよ」と言える人になりたい。

 あなたの行動が、自分や他人を幸せにできるんだと、私は大切な人に伝えたい。

 あなたの思いやりが、
 あなたの笑顔が、
 あなたの優しい選択が、
 自分や人を幸せにする。

 もしも私の大切な人が、嬉しい出来事に対して「いやいや私は何もしていない。たまたま運が良かっただけ」と謙遜したら、「いやいや、あなたのおかげだよ」と寄り添いたい。

 もしも大切な人が、嬉しい出来事に対して「いやいや、きっと今だけでいずれ悪いことが起こるよ」と悲観したら、「そんなことない。だって今の良い状態はあなたのおかげなんだから」と勇気づけたい。

楽観な他責と自責

 生きてく上で大切なのは、ある種の能動的な感覚だと思う。
 自分は自分の人生を幸せにすることができるんだという手応え。
 そういうものがあると、人は自分の人生に希望が持てる。

 反対に、どうしようもないことまで自分で背負い込むと人は追い込まれてしまう。
 あれもこれも「自分のせいだ」と抱え込んでは、人の心は耐えられない。

 悲しいことを一人で抱え込むのはやめよう。
 嬉しいことから自分を切り離すこともやめよう。


 悲しいことが起こったときに、自分ばかり責めるのやめよう。
 嬉しいことが起こったときに、自分ばかり除外するのはやめよう。

 悲しいことは、あなたのせいじゃない。
 嬉しいことは、きっとあなたのおかげだ。

 私は私の大切な人に、隣でそういう言葉をかけてあげたい。

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