人にハンカチを貸すことについて
ハンカチを貸すことと現実の生活
ドラマや漫画で見たとしても、実際の生活でそれを行うには不自然な言動というものがある。
人に自分のハンカチを貸すという行為も、広く見ればそのうちの一つだと思う。
実際の生活で、人にハンカチを自然に貸すことができるシチュエーションは稀だと思う。
描写としての人にハンカチを貸すこと
一昔前のドラマなら、他人にハンカチを貸すというシチュエーションがあったかもしれない。
相手が泣いていたからなのか、
相手の何かが汚れたからなのか、
相手がどこかを怪我したからなのか。
シチュエーションは様々だろうが、いずれにせよ登場人物は優しく、あるいはスマートに自分のハンカチを相手に差し出す。
当然ながら渡したハンカチは綺麗で清潔で、受け取った相手は登場人物の優しさに感謝する。
創作物の世界で、人にハンカチを貸すという行為が、しばしば自然な親切として描かれる。
現実の生活で人にハンカチを貸すこと
しかし実際はどうだろう。
実際の生活場面で人にハンカチを貸すという行為は、気まずいことが多いと思う。
自分が相手にハンカチを貸すことも、
相手からハンカチを借りることも、
総じて気まずく申し訳ないものだ。
まずは自分が相手にハンカチを貸す場合。
自分のハンカチが汚れてしまう可能性があり、それは控えめに言ってもちょっとだけ気になる。
人にハンカチを貸すときそのハンカチに汚れが付くのか(怪我をしたゆえに)相手の血が付くのか、何が付くのか状況によるだろう。
しかし少なくとも、私はそのハンカチを失う覚悟がいるかもしれない。
そもそも、人にハンカチを貸す場合に自分が一度でも使った物を貸すのは気まずい。
人にハンカチを貸すときは、洗濯してまだ今日一度も使っていないシチュエーションに限られる。
しかし、使うからハンカチを持参しているのに、ハンカチを使っていない状況がどのくらいあるだろうか。
人からハンカチを借りる場合だって気まずい。
人のハンカチを私の何かで汚すのは気まずいし、人のハンカチがすでに使われている状態だったらそれはそれでちょっと嫌だ。
結局のところ、ハンカチを貸す・借りるという行為は難易度が高い。シチュエーションが限られる。
日常的に他者にハンカチを貸すのは、小さい我が子に手を拭くよう促すお母さんくらいなのではないだろうか。
実際的にも比喩的にも、私達は自分の手は自分のハンカチで拭かないといけないのだ。