頭のいい人は2つの問題を1つの方法で解決する

オムニバス(エッセイ風小説)

頭がいい人は2つの問題を1つの方法で解決する

頭のいい人の問題解決

 頭がいい人は、二つの問題を一つの方法で解決する。

 要するに物事のバランスを取りながら、少ない労力で目の前の問題を解消する。

 目の前のパズルを完成させるように、今あるものを活かして問題解決をする。

 大きな問題を解決するのは、必ずしも大きな方法とは限らない。
 複数の問題を解決するのは、必ずしも複数の方法とは限らない。

 それは教訓だ。

問題解決とは何か

 ある物事について別の視点を見出す。
 一見関係ない物事に共通点を見出す。
 これらは「知性」と呼べるだろう。

 点と点が繋がるというのはよく使われる表現だが、

 問題解決とは点と点を繋ぐ作業とも言える。

 逆に言うと、今の状況や今あるものを無視して問題解決をしようとしてもうまくいかない。

 それは強引であったり、コストが無駄にかかったり、不必要に複雑であったりするものだ。

二つの物事を一つの方法で解決する例

 二つの物事を一つの方法で解決した方法の例に、サイドミラーの自動格納があると思う。

 最近の車は、エンジンを切り施錠するとドアミラー(サイドミラー)が自動で折りたたまれる車種が多い。

 これは「ドアミラーのたたみ忘れを防ぐ」という効果と「車を遠くから見たときでも(ドアミラーが折りたたまれているので)車を施錠したかどうかわかる」という二つの効果が期待できる。

 つまり「ドアミラーをたたみ忘れる」と「車を施錠したかどうかわからない」という二つの問題を、「施錠した際はドアミラーが自動で格納される」という一つの機能で解決している。

 二つの問題を、一つの方法で解決しているというわけだ。

 そしてこの解決法から学ぶもう一つの点が、方法論が極めてシンプルであるということだ。

 「ドアミラーのたたみ忘れ」「施錠の確認にしにくさ」いずれの問題も、個別に考えるとやたらとハイテクな仕組みを考えがちだ。

 例えば「ドアミラーのたたみ忘れ」であれば、「人が乗っているか検知して、そうでない場合はたたむようにする」などだ。
 例えば「施錠の確認のしくにくさ」であれば、「施錠してるかアプリで確認できる」などだ。
 いずれもできないことはないだろうが、やや面倒で過剰な技術のようにも思う。(家の中で施錠を確認したいなら話は別だろうが)

 そうではなく、ただ単に、「ドアが施錠されたらドアミラーがたたまれるようにすればいいじゃないか。仕組みも単純だし、そうすれば外からでも車が施錠されてるかわかって一石二鳥だ」という頭のやわらかい発想。

 一石二鳥という言葉はよく聞くが、一石二鳥な方法を考えるにはパズルを解くような、点と点を結ぶような柔軟性と発想の豊かさが必要なのだ。

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