強烈な達成感が人生を幸せにする

オムニバス(エッセイ風小説)

達成感の積み重ねが人生を幸せにする

 小さな達成感の積み重ねが日々に充実感を与え、
 強烈な達成感の経験が人生を幸せにする。

 つまり人生を主体的に生きるということだ。

 小さな達成感とは例えば部屋を掃除しスッキリするとか、作ってみたい料理を作りそれが美味しかったとか、そういう類のことだ。
 小さな達成感はすぐに取り組める簡単なことが多いが、それらは自分や自分の生活を向き合うことが必要だ。

 強烈な達成感とは、自分の力を注ぎ目的に向かって着実に歩を進めることで達成される、手応えのある目標だ。
 例えば夏休みの宿題を早めに終わらせて残りの休日を満喫すること。例えば受験で第一志望に受かること。長い間計画を立てて購入したマイホーム。
 強烈な達成感には少なからず自分の自身の「全力を注ぐこと」が必要となる。
 この全力を出した経験がその人の心に深く刻まれる。

 強烈な達成感はその人の記憶に強く残る。
 それはポジティブな記憶だ。「頑張ったなぁ」「楽しかったなぁ」「良かったなぁ」そういった高揚感が時間を経ても自分の心を温めてくれる。それは自信や自己肯定感、人生と尊く思えることにつながる。

 しかし、強烈な達成感は日々を漫然と生きていては得られる機会が少ない。
 自分から動かなければ強烈な達成感を得ることは難しい。
 目標を持ってそれに向かって歩を進めること。それが大事だ。
 その目標は高尚なものでなくてもいい。
 例えば娯楽でもいいだろう。
 一か月仕事を頑張って、その後に旅行に行く。
 そのために片づけたい仕事をリストアップし、旅行先でしたいことを想像し、胸を躍らせながら今すべきことに取り組みそれらを一つずつ終わらせる。そうやって迎えた休日はなんとも甘美なものだろう。

 私達は大人になるとつい「同じような毎日」を過ごしがちだ。
 それも悪くはないが、やはり主体的に日々を推し進める感覚も必要だ。
 自分ですることを決め、いつまでにやるかを決め、その先にある場所へ到達する。
 それも大人になるということなのだ。

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