あなたはあなたのままでいいという話

オムニバス(エッセイ風小説)

あなたはあなたのままでいいという話

真面目さ・一生懸命さ・優しさ

 真面目に生きたり、
 一生懸命に生きたり、
 他者に優しく生きようとしていると、
 それを否定されることがしばしばある。

 真面目にやるのが馬鹿らしい、
 一生懸命取り組むのが馬鹿らしい、
 優しくするのが馬鹿らしい。
 そんなふうに思わされることが、しばしばある。

 別に不誠実でいいんだ、
 サボっていんだ、
 人を傷つけてもいいんだ。
 そうできることが生きていく上での知恵なのだと、自分に言い聞かせるときがある。
 それが大人なのだと、自分に言い聞かせるときがある。

 けれどそういう知恵が、自分を悲しくさせてしまうときがある。虚しくさせてしまうときがある。

 本当は、物事を真面目に考えたい。
 目の前のことに一生懸命取り組んでみたいし、
 他人に優しくしたい。
 それが報われる中で生きていきたい。

 そんなふうな感情に、行きつくときがある。

 だからあなたは、あなたのままでいい。

 真面目さや、一生懸命さや、優しさや、
 そういうものを否定されても、
 無理に不真面目になったり、怠惰になったり、冷たくなったりしなくていい。

 そういうときは、
 場所を変えたり、時を変えたり、人を変えたりすればいい。

 真面目さや一生懸命さや優しさを否定されても、
 あなたは「あなたが嫌う人達」のようにならなくていい。
 そういう無理はしなくていい。

 あなたはあなたのまま、
 真面目で、一生懸命で、優しいあなたで生きていい。

 そのほうが、
 あなたのことを大切に思う人や、
 あなた自身は、
 嬉しいと思う。

しなやかさ

 もちろん、
 真面目過ぎて、
 一生懸命過ぎて、
 優しすぎて、

 あなたがあなたを傷つけてしまってはいけない。
 あなたが誰かに利用されてしまうのはよくない。

 真面目で、一生懸命で、優しいことと、
 それが報われ、幸福に生きることは、
 きっと矛盾しない。

 だから私達は、
 真面目で一生懸命で優しくて不器用でも、
 それが報われ幸福である生き方をしていく。

 人を裏切る人と距離を置き、
 頑張る人を馬鹿にする価値観と距離を置き、
 他人を利用する空間と距離を置く。

 私達は、そういう人や時や場所と離れる勇気を持つ。

 それは、不器用でも、しなやかに生きるということだ。

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