よく使う敬語の一覧(おおむね五十音順)
御社(おんしゃ)・貴社(きしゃ)
相手の会社に対して使う敬語であり、御社は話し言葉、貴社は書き言葉である。
つまり会話では御社を使い、文字として書くときは貴社を使う。
また、御社にあたる別のケースは御行(銀行)・御院(病院)・御校(学校)などである。
貴社にあたる別のケースは貴行(銀行)・貴院(病院)・貴校(学校)などである。
ちなみに御社は話し言葉、貴社は書き言葉というルールというかマナーは覚えにくい。
覚え方の例としては、「『貴社』は『記者』や『汽車』など同音異義語が多いので会話では使いにくい」と仮説を立てるといいかもしれない。
弊社(へいしゃ)・当社(とうしゃ)
弊社は自分の会社を取引先などに伝える場合である。
当社は自分の会社のことを自分の会社の人や、不特定多数の他者に伝える場合に用いる。
大雑把には、相手の立場が上のような場面では弊社、そうでない可能性があるときは当社を使うイメージだろう。
ちなみに病院の場合は「弊院」「当院」などを用いるが、弊社・当社ほど使い分けの区別はない。
つまり相手の立場が上でも「当院」という言葉を使うことは間違いではないだろう。
ご一読ください・ご覧ください
「ご一読ください」も「ご覧ください」もどちらも「読んでください」の敬語である。
ただし「ご覧ください」のほうが幅が広い。
「ご一読ください」は書類などの読んでほしい場合に用いるが、「ご覧ください」は例えば催し物を見てもらうときなども用いるだろう。
承知しました(しょうちしました)
「承知しました」は「わかりました」といった意味の敬語である。
ちなみに「承知いたしました」という表現も可能である(二重敬語ではない)。
拝見(はいけん)・拝読(はいどく)・拝聴(はいちょう)
拝見は「見る」、「拝読」は「読む」、「拝聴」は「聴く」の敬語である。
「拝見致しました」は使っていい表現であり二重敬語ではない。
なぜなら「部長が書いた書類を課長がコピーしてくれた」ような場合、書類を書いた部長に対する敬意(拝見)と、それをコピーして渡してくれた課長に対する敬意(致します)の二方向の敬意は重複しないだろう。