迷わないという未来への決意が、過去の迷いもなくしてくれる。

オムニバス(エッセイ風小説)

決断力をつけるために

今この瞬間から

 今この瞬間から、迷わないということを決意すると、過去の後悔や迷いがなくなることがある。

 これは私の処世術のようなものの一つだ。

優柔不断な私

 私はどうも優柔不断な気がある。外食でメニューを選ぶときやネットで物を買うとき。人生に関わる大きなことだけではなくて(むしろ)日常の些細なことで迷ってしまう。
 そうやって時間や精神力を消耗するたびに、決断力がある自分になりたいと思う。

迷いは頭のメモリを消費する

 迷うことの弊害は、頭の中がそれで占められてしまうことだ。
 何かに迷うとそれ以外のことを考える余裕がなくなってしまう。
 悩むと時間を使ってしまうし、心も疲れてしまう。そうやってもっと大事な、決めないといけないことや考えないといけないことが手につかなくなってしまう。

未来への迷いと過去への迷い

 個人的に、迷いは未来に対するものと過去に対するものがあると思っている。

 未来に対する迷いとは、文字通りこれから決めることに対する迷いだ。
 AとBのどっちにしよう。迫りくる締め切りに焦りながら、答えをあれやこれやと悩んでしまう。

 過去に対する迷いとは、自分がした決断に対する自信のなさからくる後悔だ。
 Aにしたけれど、ほんとはBがよかったのではないか。無限に考えつく「たられば」を心の中で反芻し、今や未来が手につかなくなる。

人生への愛着

 結局のところ、私達はいつも最良の状態で物事を選択できるわけではない。いや、できるのかもしれないが、それは決断力があってのことだ。
 私達は限られた時間と機会と情報の中で、自分を信じて何かを選び取っていくしかない。

 人一人の人生なんて、そこまで高尚なものではないはずだ。きっと人生、なんとかなる。いや、どうしようもないことや、なんとかならないこともあるかもしれないけれど。

 少なくとも、人生なんとかなると、思えることは大切だ。それは自分や自分の人生に対する愛着のようなものだ。

これからの決断

 だからこれからの選択肢を、力強く決断していこう。
 自分を信じて、ありのままに、自分の人生に根拠のない愛着を持って、自分の人生を選んでいこう。
 迷いのない人生は、(それが例え間違ったり失敗することはあっても)ある種の清々しさと学びを与えてくれる。私達は止まることのない時間の中で生きている。

未来を決断することで

 心というのは不思議なもので、今この瞬間から迷わず生きようと思うと、過去の迷いも晴れていく。

 過去は何をやっても変わらない。ゆえに余計に後悔したり悩んだりしてしまう。
 過去のとらえ方を変える方法は、たぶん今とこれからを前向きに生きることだ。
 未来に力を注ぐことが、結果として過去を変えることにもつながるかもしれないのだ。

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